交通事故に遭った時にどうしますか?

交通事故に遭ったら被害者救護

まずはケガがないか確認することが大切です!

■交通事故ー最初にしなければならないこと

交通事故を起こしたと時、当事者(加害者)に義務づけられていることが三つあります(交通道路法72条)。これを怠ると、罰金または課せられるので注意です。人の死傷を伴う交通事故の発生後、けが人の救護や道路上の危険を防止することなく事故現場から立ち去った場合は「ひき逃げ」となり、10年以下の懲役または100万円以下の罰金となります(道路交通法117条2項)

■負傷者の救護

負傷者がいる場合には、救急車を呼ぶこと。止血などの応急処置もできればしておきたいものですが、頭部を負傷している場合もあるので、むやみに動かさないことも大切です。

■道路における危険防止の措置

道路上での二次的、三次的な事故防止のため、事故車の移動、路上の散乱物の除去、標識の設置などをします。たたし、警察が来るまで事故現場を証拠として保全しておく必要があるので、できれば写真に撮っておくなどするといいでしょう。

■警察への届出

警察へは、どのような事故の場合でも、必ず報告しなければなりません。軽い転倒だけだったとか、車同士の衝突で大した傷が残らないからと、警察へ届けがない場合、後になってむち打ちなどの後遺症が出てきたり、車の修理が必要になっても、事故によることを証明できなければ自動車保険は使えません。これに違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金となります(道路交通法119条1項10号)。任意の自動車保険に加入している場合は、保険会社にも早めに事故の報告をしましょう。(事故後60日以内に通知しないと、保険金が支払わない場合もあります。)

交通事故の現場ですることは何?

警察を呼び現場を確認してもらいましょう

■必ず警察を呼ぶことー事故の調査・確認をしてもらう

事故現場の実況見分が行われます。警察が来るまで、現場はできるだけそのままの状態にしておく必要があります。車の位置関係、道路のタイヤ痕・スリップ痕、事故現場の見通しはどうだったのかなど、把握しておく、可能なら写真に撮っておくといいでしょう。

■目撃者は重要

事故の目撃者がいる場合は必ず、警察の実況見分に立ち会ってもられるか頼んでみましょう。利害関係のない目撃者の証言は警察にとって信頼が高く、客観的な目で状況を説明しれもらえるのがで、より公平さを得ることができます。

■被害者と加害者

交通事故に遭うと誰もが自分こそは被害者だと思い込みがちですが、自動車損害賠償責任保険では過失の大小にかかわらず、ケガがあるかないかで被害者・加害者の区別をします。双方にケガがある場合には、ともに被害者であり、加害者でもあるということです。

■「実況見分調書」

「実況見分調書」とは、人身事故の場合、警察が現場検証を行い作成する書類です。どのようにして事故が起こったか、当事者双方も事情聴取されます。自分の意見は冷静にきちんと伝えることを心がけましょう。負傷して救急車で搬送されたため、相手の立会いのみで実況見分調書が作られる場合もあります。双方の言い分が異なり、後日トラブルの元になると予想される場合は、こちらの立会いでの調書も作成してもらえるよう、できるだけ早めに警察へ申し出ましょう。

もしも警察を呼ばなかったらどうなるの?

交通事故証明は必要!必ず警察を呼ぶコト!

交通事故の警察への届出は、道交法72条1項に定められた義務です。違反すると罰則もあります。

■「実況見分調書」

どのようにして事故が起こったのか、事故の状況が記録されます。自賠責保険等の請求には必要ではありませんが、安易に署名押印せずに調書の記載内容を確認することも大切です。

■「交通事故証明書」

交通事故が発生したことを証明するものです。(事故原因や過失の程度を証明するものではありません。)警察が実況見分すれば、交付を受けることができます。自動車保険の請求のほか、実況見分調書の閲覧や裁判、示談交渉にも必要な書類です。

■交通事故証明の申請方法

・申請先ー自動車安全運転センター(各都道府県の事務所)

・申請用紙ーセンター事務所のほか、警察署・交番・駐在所などにあります。

・交付手数料ー一通につき540円

・郵送で申請ー「郵便振替申請用紙」にて郵便局窓口から。(交付郵送まで約2週間ほど)

・センター窓口で直接申請ー「窓口申請用紙」に手数料を添えて。

*警察等から事故資料が届いていれば即日交付。

*他府県での事故の場合は、後日郵送。

・事故当事者本人であれば、自動車安全センターのWEBサイトからの申請も可能。

 

警察が到着する前の示談はしないように!

■示談とは―民法上の和解契約

交通事故で生じた損害の賠償額をいくらにするか、話し合い決めることです。

■示談を急ぐと失敗する―その理由

・事故直後は、冷静な判断をするのが難しく、事故原因となった過失がどちらにどれくらいあるのか明確ではない。

・ケガや車の損傷状態なども、事故直後は不明瞭な部分が多い。むち打ちのように時間が経ってから症状が出たり、後遺症が残る場合もある。

・事故現場で成立した示談の賠償額を、保険会社が認めない場合もある。

いったん示談をしてしまうと、原則としてやり直しはできません。支払うべき、受け取るべき損害賠償の金額も訂正できなくなるので、どちらかの不利益を生む結果になってしまいます。特に傷害事故の場合は、ケガの治療経過によって医師の診断を待ってから示談交渉を開始すべきです。間違っても、相手の都合で懇願されて、物損事故扱いにしてしまわないことも重要です。

■交渉は慎重に

明らか自分が加害者の場合でも、必要以上の謝罪は控えましょう。過失割合の判定にも影響することがあるので、どちらに非があるなど、責任の所在を追求するような会話には注意した方がいいでしょう。

メモや念書のようなものも残さない方が賢明です。後に、事故の責任がこちらにはないと判明しても、過失を認めた証拠とされてしまうば場合があります。

警察を呼ばず示談を成立させてしまうと、事故証明書が交付されず、事故そのものがうやむやになってしまう恐れがあります。

 

交通事故で問われる法的責任とは?

交通事故を起こした加害者は、三つの法律上の責任を負うことになります。

■民事上の責任ー民法・自動車損害賠償保障法(自賠法)

事故で被害を受けた相手に対して、その損害を金銭により賠償しなければならない、法的な義務「損害賠償責任」が発生します。

※被害者側には、加害者に対して損害賠償を請求する権利「損害賠償請求権」が発生します。実際に車を運転していた運転者以外に、運転者の使用者(雇用主など)や、運転車両の保有者(会社など)にも、事故の責任が及ぶ場合もあります。

いずれにせよ交通事故において、民事責任(損害賠償責任)を免れることはまずないでしょう。

■行政上の責任ー道路交通法

交通違反の時と同様に、事故においても違反点数が課せられます。点数によっては、免許の停止や取り消しの処分を受けたり、反則金を支払うことになります。

■刑事上の責任ー刑法・道路交通法

自動車の運転で死亡・傷害などの人身事故を起こすと、刑事責任を問われ、懲役刑・禁固刑・罰金刑を科されることがあります。最近は厳罰化の傾向があります。

適用されるのは「過失運転致死傷罪」や、飲酒運転など重過失の「危険運転致死罪」です。

行政処分と違って、刑事処分を受けると前科がつきます。

民事上の責任が果たされていた場合=示談で解決されていた場合は、掲示責任について情状酌量されることがあります。

 

交通事故による免許停止

■交通事故の加害者は、即免許停止になるわけではありません

それまでの違反点数・事故点数・負荷点数による累計点数で決まります。建造物損壊以外の物損事故では事故点数を加算されません。ひき逃げ事故や当て逃げ事故の場合は、違反点数と事故点数の上にさらにプラスされます(ひき逃げ35点・あて逃げ5点)。

■点数計算は、過去三年間における違反(事故)点数の累積

ただし、一年以上の間、無事故・無処分で経過したときは、それ以前の違反(事故9点数は合算されません。また処分歴もなかったこととして扱われます。

※違反等の事実は消えず、免許更新における違反歴等の対象にはなります。

また、二年以上の間、無事故・無違反であったものが、軽微な違反行為(1~3点)をした場合、その日からさらに三ヶ月間、無事故・無違反であったときは合算されません。

 

交通事故に遭ったら、病院へ通うべき??

■自賠責保険が適用されるのは人身事故のみ

事故の実況見分では、警察から人身事故扱いにするか・物損事故扱いにするかを聞かれます。交通事故直後は、興奮と動揺で自分の体の痛みい気づかず、物損事故扱いにしてしまう場合がありますが、自賠責保険は人身事故にしか適用されないので注意しましょう。

少しでも不安要素があれば人身事故扱いにすることです。自賠責保険で損害賠償を受け取れなければ、治療費は自分で支払うことになります。

■物損事故扱いにした後で病院へ行った場合

①診察で異常が判明した場合、医師に「警察へ提出するための診断書」を書いてもらう。

②事故発生場所を管轄する警察署へ、医師の診断書を提出。

※事故日から受診日までの間隔が短ければ、警察で変更が認められる場合があります。

※「交通事故証明書(物損)」と「人身事故証明書入手不能理由書」を一緒に提出することによって保険金の請求が認められる場合もあります。

■後遺症に気をつけましょう

交通事故では、外傷はなくても、車体が激しく揺れた際に身体も思わぬ方向へ動かされています。時間が経ってから、むち打ち症状が出たり、肩こりや腰痛、頭痛など一見、交通事故とは関係ないかのような症状がまとめて起こることもあります。

後遺症が出た場合、事故との因果関係が認められなければ、損害賠償を問うこともできません。早めに診察を受けることが大切です。

交通事故で怪我をした旨を病院に伝えることが重要です。

レントゲン撮影写真や診断書は示談のときに必要なので必ず受け取りましょう。

病院へ通った証拠になるだけではなく警察や事故を起こした相手に提出する書類にもなります。